11月11日(土)は西伊豆・獅子浜ダイビングツアー。
この日のお客様は、
年間100本以上潜る常連のYさん、
ファンダイブが2回目で初めてドライスーツを使うお客様たち、
そして、初めて当店のツアーに参加して頂いたHさま。
Hさまは経験本数20本台で、今までは沖縄や小笠原などのリゾートで潜ってきた。
とあることがきっかけで、上達する為に当店にお越し頂いた。
最初にご来店頂いた時に、こんな会話があった。
「中性浮力が取れるようになる第一歩は適正ウエイトです」
「オーバーウエイトでもBCに空気を入れればいいんじゃないの?」
そう、実は中性浮力が取れるダイバーなら、少し位はオーバーウエイトにしていても大丈夫。
実際に私もお客様を潜降させたり、浮いていったお客様を止めたりするために重めになっている。
なぜ、中性浮力がマスター出来ていないダイバーはオーバーウエイトにしてはいけないのか?
~画像をタップすると拡大します~
ダイビング当日。
初めてご参加頂いたお客様には、もはやあるあるなのだけれど、
今までバディチェックをきちんとはやっておらず、
セッティングも苦労されていた。
大切なことなので何度でもお伝えしたいと思うが、
ブログ「セッティングミスで起きたダイビング事故」や、
「防げたはずのダイビング事故」でも書いてきたように、
セッティングミスやバディチェックをしなかったが為に起きた事故というのがある。
ダイビングの事故というのは、
「あー、そんな難しい状況になったら事故になっても仕方がないよね」
なんていうことはほとんどなく、
事故の多くは”ほんの些細なこと”が幾つか重なった時に起きているのだと思う。
アリエスでは”本当の上手さ”をお伝えしたいと思っているけれど、
身体的スキルの上達や、安全なダイビングに、
それが秘訣だったのか!なんていうものはない。
本来当たり前にやるべきことをやれば、
スキル的な上達も、最大限の安全性も確保出来る。
それを教えることの出来ないインストラクターが増えたことが、
ダイバーのレベル低下を招き、
事故が多発しているように見える原因だと思われる。
話は戻って、オーバーウエイトには悪いことしかない。
まず潜降では速度が早くなってしまい、耳が抜けづらい人なら痛めてしまうかもしれない。
そして速度が早いと手足がバタバタと動くくせが付いてしまうことも多い。
潜降で手足バタバタというのは余分な動きで、
上手いダイバーでこんなことをしている人はいない。
適正ウエイトでの潜降は技術が必要で、
ドライスーツなら、きちんとスーツからエア抜きをして、
潜降用の呼吸をし、手足を一切動かさないで降りる。
技術がないからとウエイトを足してしまうのがいけない。
教えるのが面倒な場合はこうしたり、
ショップによってはそもそも垂直潜降させないところもある。
そして初心者の方が一番気にしている中性浮力。
重たい訳だからBCに多くの空気を入れることになる。
そうすると上半身が上がるので、きれいなトリムが取れない。
きれいな水平姿勢が取れていないと水の抵抗が大きくなり、
泳いでいても疲れるし、疲れるのだからエアの減りも早くなる。
流れがない時はまだましなのだけれど、ちょっとでも向かい潮だとかなり疲れる。
この日も流れが5段階中でいえば0.5位あったが、
流れに押されて体が立ってしまう場面があった。
さらにオーバーウエイトは浮くことも多くなってしまう。
「重いんだから浮かないんじゃないの?」と思う方もいるかもしれない。
中性浮力を取ろうとせずに、水底にずっといる場合には確かに浮かない。
が、中性浮力を取ろうと努力する人や、そもそも水底に着けないような地形もある。
そうすると、適正ウエイトよりも多くの空気を入れているので、
少し浮上しただけでも空気の膨張量が大きくなる。
特に圧力変化が激しい、浅い安全停止などでは中性浮力を保つのが難しい。
ホバリングがきれいに出来ているかどうかで、本当に中性浮力が取れているか分かる。
まったく浮力が取れていなくても、フィンキックをしている間はダイバーの体は浮く。
適正ウエイトかどうかは潜降の速度を参考にしているけれど、
ある程度スキルが上手くならないと分からない。
水中に慣れていないと余分な動きが大きく、
潜降してもすぐに水底に向けてフィンキックをして浮いて行ってしまったり、
ドライスーツの空気を抜くのが上手くいかず、
重たいウエイトにしないと沈んでいかないこともある。
重たいウエイトにしていれば、先に出たように中性浮力を取るのが難しく、
中性浮力の感覚を身に付けることが出来ない。
上達するには、水中で考えられる位の余裕が必要になる。
二本目は押される潮になってしまうのでどうかと思ったが、
少しでも違う水中風景を見て頂くために、南に向かうことにした。
こちらに行くと、西伊豆以外では割と珍しい、
浅い水深でアカオビハナダイやサクラダイの群れが見られる。
するとほどなくして、もうもうと視界が悪くなる砂煙に包まれた。
自分達が巻き上げた砂が流れに乗って、グループを覆ったのだった…。
その砂煙はいつまで続くか分からないので、きれいな場所に深度を少し変えた。
視界が晴れると、一名いなくなっていた(のちに水面で合流)
ダイビングを楽しむにはダイビングが出来ないとならない。
至極当たり前のことなのだけれど、これがもうずいぶん前から特にリゾートで問題になっている。
「ガイドの役割」でも指摘されていた通り、ガイドさんは案内が仕事であって、
その海に潜れる実力のないダイバーのスキルの補完をするのが仕事じゃない。
他の潜れるダイバーの楽しみを奪わないためにも、
自分の安全のためにも、
自分のレベルに合った海で練習して、安全に、他のダイバーに迷惑を掛けずに潜っていって欲しい。
~アリエスではコロナ対策をしながら営業をしております。当店のコロナ対策はコチラをご覧ください~
<アリエスはダイビングを上達したいダイバーのためのダイビングショップです>
ダイビングを本当に楽しむために必要なのは、
<本当の上手さ>と<生物を見る楽しさ>だと、アリエスでは考えています。
上手くなれば同じ海に潜っても見られる生物はまったく違い、安全性も高くなります。
「上達して、その先にある水中風景を見て欲しい」
ダイビングはただ本数をたくさん潜っても上手くはなれません。
上手くなりたい、きちんとしたダイビングをしたい、
そんなお客様はダイビングツアーの特長をご覧頂き、
当店のツアーにご興味をお持ち頂けたら、ツアー参加の流れをご覧ください。
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