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ブログ~ 小笠原ダイビングツアー ~

ボニンハナダイに会える日

ボニンハナダイ@小笠原|ダイビングショップアリエス

なんて美しいボニンハナダイ(≧◇≦)

7月5日(水)~10(月)の小笠原ダイビングツアー二日目。

 

今日はボニンハナダイに会える日。

ボニンハナダイとはフチドリハナダイの仲間で、違いは腹びれと尾ひれに鮮やかな黄色が入る。

2017年に付いた正式和名は、小笠原諸島の英名、ボニンアイランドが由来になった。

その名の通り、主に小笠原に生息する固有種だ。

 

ハナダイ好きとしては、ぜひ一度見て見たかったのだけど、

去年は水深50mにいると言われ、一緒に潜っていたダイバーの好みやスキルもあるので断念した。

それが今年は水深30mほどにいるという。

なんというボーナスチャンス!

 

そのボニンは沈船の中にいる。

沈船のトップで水深28m、最初は船の外側の格子から半身を入れて、船の内側天井にいるボニンを見る。

ボニンはすぐにいた。

写真で見るよりも遥かに複雑な色合いをしていて、なんて美しいハナダイなんだろう。

 

少しするとガイドさんが船内に入った。

船内からなら障害物がないので圧倒的に見やすいのだけれど、

船底にはふっかふっかの泥が溜まっていて、

少しでも巻き上げようものなら、一気に視界が0になるだろう。

しかし今回のチームでは一人もそういう人はおらず、

美しいボニンハナダイの姿を最後まで堪能出来た。

 

~ 画像をタップすると拡大します ~

ボニンハナダイがいた沈船@小笠原|ダイビングショップアリエス

ボニンハナダイがいた沈船

マダラハタ@小笠原|ダイビングショップアリエス

サメを見ていたら、マダラハタがカットイン

この日は三本目に閂ロックに行く予定だった。

ある程度の深さも流れもあるので、二本目は緩めに潜ることにした。

ポイントを決める際に「ウミウシとかを探すか…」と言われたのだけど、

今回のチームにウミウシ好きの方がいなかったので、

すぐに別のポイントをリクエストした。

他のダイバーの意見を聞かなくて決められるので楽だった。

 

二本目のポイントは大岩。

小笠原ならではの魚を見たいということで、まずはベニゴンベをリクエスト。

コガネヤッコ位少ないものを想像していたら、

「サンゴを覗くと大抵います」と言われた。

言われた通り、大抵いるのだが、何しろすぐに引っ込んでしまう。

遠目だとサンゴの上にいるのだけど、近づくと引っ込む。

そしてまともな写真は撮れなかった。

ちなみにゴンベ科の魚はホシやメガネも多く見られた。

 

小さな穴の中にいるネムリブカを見ていたら、大きなマダラハタがカットインしてきた。

小笠原では、あちこちでネムリブカを見かける。

小笠原特有の小さい頃から腹びれが黒いクマノミを見てから、

ピグミーを探しにいく。

 

これがミリ単位の大きさで、周りのウチワとまったく同じ体色をしていて、

最初認識するのに苦労した。

柏島でピグミーを見たことがあるゲストも「擬態具合が凄いね」と言っていた。

写真の中央がピグミーで、下にある黒いのが指先。

このすぐ上のウチワには、ピグミーが三匹付いていた。

ワンフレームに三匹収められたら凄い画になるなー。

 

スズメダイ好きのゲストからは、ヒメやコビトのリクエストがあったのだけど、

このこたちは紹介されるまでもなく、そこら中にいた。

そしてそこら中にいるのだけど、なんともかわいらしいスズメダイたちだった(#^^#)

ピグミーシーホース@小笠原|ダイビングショップアリエス

ミリ単位のピグミー。黒いのは指。

ヒメスズメダイ@小笠原|ダイビングショップアリエス

ヒメスズメダイがいっぱい

三本目の閂ロックではイソマグロの大群を狙う。

南島に日影が出来る午後の時間帯に群れるのだけど、この時間を見極めるの難しいようだ。

ポイントに到着するとガイドさんが言った、

「15分早く来れば良かったなー」

「後半は流れが出ると思います」

 

島と島の間の水路にある閂ロック。

そこにポツンと飛び出た小さな岩礁に、船がぶつかるほどぴったりと寄せる。

「エントリーしたら、岩礁の幅の中で潜降してください」

「岩礁からずれると流されますので」

潜降に手間取って、流される人がいたら全て終わりである。

 

エントリーして岩礁の幅でみんなきれいに潜降し、ガイドさんが流れの上手に出ようとするが、流れが強すぎて止めていた。

南島のイソマグロポイントに移動しようとすると、

頭上にカメが泳ぎ、

眼下には2mを越える大きなマダラエイが泳いでいた。

 

南島の壁に着くと、すぐに150cm近い巨躯のイソマグロが列をなしてやって来た。

その列は途切れずに続く。

エキジット後、大物好きのお客様は、

「今のはグッドだったねー」と笑顔で言っていた。

前出の以前つまらない小笠原を体験させてしまった方だったので、

この言葉が嬉しかった(*^▽^*)

コビトスズメダイ@小笠原|ダイビングショップアリエス

コビトスズメダイもいっぱい

マダラエイ@小笠原|ダイビングショップアリエス

2mはあろうかという、巨大なマダラエイ

船上でガイドさんがツアーの問い合わせの電話を取っていた。

聞くと、経験本数10本でプランクダイバーの方が、おが丸到着後の三日目だけ潜りたいそうだ。

おがさわら丸の一航海だと、最大四日間潜れる。

初日にチェックダイブ、

二日目に父島周辺を潜り、

三日目に海況が良ければケータへ、

四日目は出航日なので父島周辺のポイントになる。

 

三日目に潜りたいということは、ケータの日だ。

ガイドさんは「既に別のゲストが居るので…」と、予約を受けていなかったが、

ケータは初心者のブランクダイバーが潜れるような場所ではない。

仮に予約を受けていたら、この日予約をしていたダイバーはケータに行けないことになる。

 

以前のブログ<小笠原で潜るダイバーのレベルが下がっているという問題>にも書いた、あるベテランガイドさんの話。

「以前は小笠原でダイビングをするためにダイバーはスキルアップをして来たけれど、

今は旅行中の一つのアクティビティとして潜る人が増えた。

レンタル器材の人も増えて、これは世界遺産になってからの傾向ですね」と、残念そうに言っていた。

イソマグロの行進@小笠原|ダイビングショップアリエス

巨大イソマグロが行進する

オグロオトメエイ@小笠原|ダイビングショップアリエス

白砂を舞うオグロオトメエイ

プライドを持って働いているガイドさんなら、自分が好きな海の全ての素晴らしさを余すところなく紹介したいはずだ。

それがゲストダイバーのスキルが低いことで見せられないのは悔しいことだろう。

別のあるガイドさんが言った、

「小笠原には200本潜ってから来て欲しい。そうでないと本当の小笠原を見せることが出来ない」

もっともこの経験本数の多さイコール上手いダイバーというのも、もはや幻想になった。

経験本数が参考になったのは昔の話で、今は何百本潜っていても下手なダイバーというのがいる。

 

そして、自分が<小笠原で十分に潜れる実力>を身に付けてから来たダイバーが、

スキルの低いダイバーによって楽しめなかったら、本当に悲惨なことになる。

この小笠原に来るダイバーのレベルが下がっていることは、

現地サービスの経営にも影響を与えているようだった。

 

先に出た初心者でブランクダイバーの方は、自身の実力を知り、体験ダイビングをすると良いと思う。

どの道、今のスキルでは凄い光景は見られないし、

上手なダイバーの楽しみを奪うようなことは、決してしてはいけない。

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上手くなれば同じ海に潜っても見られる生物はまったく違い、安全性も高くなります。

「上達して、その先にある水中風景を見て欲しい」

 

ダイビングはただ本数をたくさん潜っても上手くはなれません。

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