ブログ ～ 西伊豆・大瀬崎ダイビングツアー ～

続いて何種類ものテンジクダイ科の魚が群れる場所へ。

その中に見慣れないこがいた。

シルバーっぽい透き通った体色に、目から尾まで続く黒いライン、尾ひれの前に黒点はない。

これはフウライイシモチなのだろうか？

目の感じが違うのだけど…。

新漁礁に着くと、デジイチを持ったソロダイバーがなにやら熱心に写真を撮っていた。

場所が空いてから覗き込むと、そこには白く美しいニシキフウライウオが擬態もせずに浮いている。

あー、これ撮ってたんだーと思ったら、奥にもう一匹いた。

二匹だといい画になるよなーと見ていたら、さらに大きな赤い一匹が上から降りてきて、三匹いい感じで並んだ。

なんとサービス精神旺盛な。

新漁礁の横の方には通年いるアカオビハナダイの群れに混ざって、

12月も末だというのにタカサゴ、イッセンタカサゴ、ウメイロモドキがまだ群れでいた。

さらに大きく育ったヨスジフエダイもいて、ここは南国風。

なんか色々と出てくるので、そろそろ帰らないとと浅瀬に向かうと、

まるで保護色にならない黄色いオオウミウマの幼魚が目の前を泳いでいる。

これは撮っとかないとーなんてやってたら、

潜水時間が67分になってしまった…(*_*)

まあ、海は一期一会だから、安全の範囲内なら見れるものは見とかないとな。

二本目は「一本目で冷えたので、潜水時間はちょっと短くして50分にしましょう」と言い、

先端に向かった。

ゲストの内お二人は初めての先端。

近場の根の20～25ｍ辺りをのんびり潜っていると、

婚姻色を含めたアカオビハナダイの群れ、

そして先端には多くいるのだけど、いつ見ても背びれの色が芸術的なナガハナダイが群れている。

一時期見なくなっていたホカケハナダイの求愛行動が今日も見られた。

他にもアザハタの幼魚、ソメワケヤッコ、ムレハタタテダイ、無数のキンギョハナダイ、婚姻色のイトヒキベラ等々がいた。

初めて先端を潜ったゲストにも、この魚影の濃さを楽しんでもらえたようだった。

ダイビングも無事に終わり、台車を押しながら、「どんなブログにしようかなー」と考える。

伊豆ではレアものではなくなったものの、やはり1ダイブで5匹ニシキフウライウオを見るというのは珍しいので、ニシキフウライをメインに書いてみようか。

器材を洗っている最中に、どこからか「テンガイハタいるみたいですよ」という声が聞こえてきた。

なにっ( ﾟДﾟ)？

テンガイハタは深海魚で、冬の大瀬崎に時々現れる。

風向きとか干満とか色々な要素があるが、一概にいつが狙えるかは分からない。

クラゲが多く集まった時に現れるというが、この日はそうでもなかった。

すでに数人のダイバーが立てる深さのところで写真を撮っている。

急いで三点セットとカメラを持って向かう。

テンガイハタは逃げようとするでもなく、水面に顔を向けて立ち泳ぎをしている。

目視は出来るのだけど、浅瀬は度重なる大雨の影響で陸の軽い土が積もっているので、すぐに視界が悪くなる。そして西日がさしていて液晶が見ずらい。

「もうピントとか気にせずにシャッター切るしかないよ」という声が聞こえる。

「えー、どこにいるか全然分かんない！」

「はいっ、私の今手の上にいますよ！」

「私のカメラの前にいるから、カメラ目標に撮って！」とか、

みんなでワーワーキャーキャー言いながら激写した。

しばらくすると巻き上げで見えなくなり終了となった。

いやー、いいもん見たなー(≧◇≦)

ほとんど運の要素が強いので、冬の間大瀬崎に通い、その日その時その場所にいて初めて見ることが出来る。

最近はリュウグウノツカイも出てたし、6月には（死んでたけど）カガミダイもいた。

深海魚じゃないけど、秋頃には湾内にクジラまで出た。

ダイビングを終えた時はブログをニシキフウライウオで書こうと思っていたのだけど、

今日はテンガイハタの日になった(#^^#)