急いで情報を集めて状況を確認する。
ダイビング開始までには、まだ5時間以上あるので、潜ることは可能だろうと判断し、お客様に連絡をする。
車を走らせながら、注意報の解除を待つ。
道は空いていて、8時前には小田原に着いた。
そろそろ判断しなければならない。
伊豆に到着する頃には注意報は解除されるかもしれないが、
解除されなかった場合が痛い。
確実性をとって、注意報の出ていない小田原の福浦で潜ることにした。
昼頃から西寄りの強風の予報だったせいか、ダイバーは少なめだった。
福浦のオーナーの話では、お隣の江之浦では朝から100名の予約が入ったそうだ。
江之浦の水域の広さで100名のダイバーって、水中の混み具合どうなっちゃうんだろう(^_^)
この日のお客様は常連のYさんを除けば、まだ練習中の方々。
少しづつ水温も下がり始め、インナーが増えた方もいた。
インナー含めて器材が変われば適正ウエイトも変わる。
分からない場合は重めにして、少しづつ減らして適正ウエイトを見つけるしかない。
同じウエイト量でも、一本目は潜降出来なかったのに、二本目は潜降が速いという方もいた。
これがドライスーツのエア抜きが上手くいった証拠。
拳一個分のエア残りで、ウエイト1㌔分位変わると言われるので、
ドライスーツのエアをきちんと抜けるか否かで、きれいな潜降が出来るかどうかが決まる。
「ダイビングの上手さは潜降で分かる」と言っても過言ではない。
決してオーバーウエイトに頼った落下をしてはいけない。
ポイントが福浦になったら、見ておきたい魚が二匹いた。
一匹目がヘコアユ。
頭を縦にしてヤギなどについて擬態する珍しい魚。
エントリー口からも近く、無事発見。
次はムレハタタテダイの群れを目指して、奥の方に進んで行く。
その間は時々中性浮力のチェックを入れる。
泳いでいる時にフィンキックを止めて、そのまま水平姿勢で、微動だにせずに浮いていられればOK。
ダイバーは中性浮力が取れていなくても、キックをしている間は水底には着かない。
これを「自分は中性浮力が取れている」と誤解しているダイバーは多い。
ムレハタエリアに着くと、アオリイカの産卵床だった木が沈んでいた。
「こういう所にムレハタが付くんだよなー」なんて思いながら泳いでいると、
ゲストのYさんが、なにやら泳ぐ速度を上げている。
なにか先に珍しい生物でもいるのかと思ったら、
自分の後ろにムレハタタテダイの群れがいた。
もう成魚に近いサイズで、そこは南国の様な風景だった。
二つのネコザメの卵を見て、エキジット方面に向かう。
南方系のコバンヒメジがいたり、
エキジットスロープの波打ち際には、
大分大きい南方系のシマハギや、
沖縄にいるスズメダイでお馴染みのオヤビッチャ、
ハクセンスズメダイなどがいた。
二本目は一本目のダイビングを踏まえて、ウエイトを減らしたり、足が浮くゲストにはアンクルを2つにして浮力やトリムの調整をする。
トリムの重量バランスは、泳ぎながら停止をして、水平に浮いていられるようにしたい。
浮力が取れているのに足が沈む場合はフィンが重いことなどが考えられる。
これでは泳いでいる時に余分な力を使っていて、疲れたりエアが早くなったりしてしまう。
重量バランスは体質も考慮して、器材の重さや配置を変えて見つけていく。
二本目に見たかったのは、水域の少し奥の方のテーブルサンゴに付いているヤリカタギ。
真鶴半島を挟んだ江之浦はそうでもないのに、福浦にはテーブルサンゴが多い。
南に向いているとか、湾になって囲まれているとか関係あるのだろうか。
ヤリカタギはチョウチョウウオ科の魚で、ハードコーラルが群生する西伊豆の田子では、
年によって多く見られるけれど、他のポイントではそうは見られない魚だ。
それが小田原にいるという。
テーブルサンゴの成長ともあいまって、ずいぶん南方化が進んだなーと感じる。
ヤリカタギがいたテーブルサンゴにはフタスジリュウキュウスズメダイ、
定番の南方系、ミツボシクロスズメダイなんかもいた。
今日も季節来遊魚を中心に色々見られたなー。
小田原の海は伊豆に比べれば、魚影や魚種は少ないかもしれない。
が、ぽっと珍しい生物が出てくる海でもある。
過去にはルリホシスズメダイやアカグツなんかも見ている。
そして近いので早く帰れるし、のんびり潜れるのもいい。
潜ってみたい方はリクエストしてくださいね(#^^#)
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