先日の小笠原ダイビングツアー。
台風崩れの低気圧のおかげで、ケータには行けず、一日はクローズと、
今までの小笠原ツアーの中でも、一番海況は悪かったかもしれない。
しかし、それにもかかわらず、今までの小笠原ツアーの中では、一番生物を見られたツアーだった。
それは小笠原のダイビングを楽しむために絶対不可欠な、
3つの“人”に恵まれたからだったと思う。
もし、このブログを読んで頂いている方が“潜れるダイバー”で“見たい生物”(誰でも見られるようなのではなくて)がいるのなら、小笠原でダイビングを楽しむために注意して欲しい点がある。
あの素晴らしい小笠原の海ですら、一歩間違うと本当に、びっくりするほどつまらない海になってしまう。
どこの海でもそうだけれど、特に小笠原は、往復48時間もかけて行き、最低でも6日間必要で、「小笠原の海って、つまらなかったね」となると、本当にイタイ。
まず、前回の苦い経験があったので、サービス選びにこだわった。
前回のサービスの方もよくしてくれたのだが、
いかんせん、船にスノーケリングをする子供連れの親子や、
経験本数4本で、初めてのファンダイビングという人、
経験本数は分からないが、体験ダイバーでもこんなに下手じゃないんじゃないかと思うおじさんまでいて、まともにドリフトも出来ず、
当店のゲストからは「マグロ穴以外は不完全燃焼でした」と言われてしまった…(+_+)
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< ダイビングサービスの選び方 >
ダイビングサービスを選ぶにあたっては、ブログを見て、どんな魚を紹介しているかをチェックする。
これで、自分の見たい生物がしょっちゅう上がっていれば、見られる確率は高い。
が、ほとんどのお店が頻繁には更新していない。
更新しているところも、イルカ、シロワニ、イソマグロといった定番大物だったり、細かく生物を載せていなかったり、写真も数枚というところが多い。
中には数か月全然更新していないところもある。
ブログは時間がかかるし、毎日潜るだけで忙しいし、小笠原なら宣伝しなくてもお客様は来る。
その中で、大手ダイビングサービスに注目のブログがあった。
見せている魚が、
オトヒメエビ、ミツボシクロスズメダイ、レンテンヤッコ等とあるのだ。
伊豆で見られる生物じゃん!
小笠原まで来て、これを見せられたらやばい(;・∀・)
このお店は潜水時間も短かった。
大手都市型ダイビングショップにもあるけれど、潜水時間を短くして、なるべく多くのゲストを回転させた方が、売り上げは上がる。
ゲストがダイビングを楽しめるかどうかなどは関係ない。
接客さえ丁寧なら、ダイビングのつまらなさなど、小笠原の魚影を持ってすれば、初心者のゲストなら気付くことはない。
グーグルマップの口コミにもあるし、現地情報でも聞いたけれど、
こちらのお店は繁忙期になると、内地からガイドを呼ぶそうだ。
小笠原の海を知らないのだから、当然どこに何の生物がいるかも知らないし、
流れも読めないので、無難なポイント選びになる。
自分が体験ダイビングや、まだ魚も詳しく知らず、満足にダイビングが出来ない初心者ダイバーなら、こういう店でも良いかもしれないが、
ダイビングが出来て、見たいレアな生物がいるのなら、こういったお店は選ばない方が良い。
こちらは大手なので、スタッフもゲストも大勢いて、施設もきれい。
ぱっと見た感じで「良さそうだな」と思う人は多いと思う。
しかし、現地サービスだけの話ではないけれど、
“商売が上手なお店”と“ダイビングが上手いお店”は違う。
以前、旅行会社からも「こちらのショップがしっかりしています」とお勧めされたことがあったが、接客やマネジメントがしっかりしていても、ダイビングがつまらないのでは話にならない。
< グーグルマップの口コミから読み解く >
最近は新しいダイビングサービスを探す際には、グーグルマップの口コミを見る。
都市型ダイビングショップでは“やらせ”の投稿も多いので、注意が必要だけれど、
現地ダイビングサービスでは、まだ“やらせ”はない(あるいは少ない)ように見える。
グーグルマップの口コミはトータルの点数も参考にはするけれど、中身をよく見ないとあてにならない。
高評価を付けている内容が、
「体験ダイビングでカメが見れました」
「親子でスノーケリングを楽しめました」
とかだと、ダイバーには関係ない。
また、低評価の付けている内容を読むと、
「小笠原でダイビングをするのなら、100本は潜っていないと厳しいと言われ、冷たく感じました」というのがあった。
言い方にもよるとは思うけれど、こういったショップは、潜れるダイバーには良いかもしれない。
< 小笠原でダイビングを楽しむための、一つ目の人は“ガイドさん” >
今回の当店のツアーでは、少人数制のサービスを見つけ、問い合わせを送ると、丁寧な文面が返ってきた。
メールで丁寧さを感じられるお店は期待が持てる。
長いガイド歴を持っているのに、これだけ仕事に対するモチベーションが保てるのは凄い。
現地ガイドさんでは(都市型のインストラクターも同じだけど)長く仕事をしていると、
やる気のなさそうな感じの人も多い。
どこの海でも一緒だけれど、同じ海に潜ってもガイドの腕次第でまったく見られる生物は違う。
最悪なのが安さを売りにした、やっつけ仕事の店。
安くは潜れるかもしれないけれど、小笠原まで来て、つまらなかったり、嫌な思いをしたら意味がない。
そもそもガイドの腕に自信があるなら、安売りなどしない
まあ、料金が高くても質の低いお店はあるけど…(^_^)
今回結果的に正解だったダイビングサービス選びだけれど、こちらのお店もブログからだけだと質は分からなかった。
口コミ評価の内容が良かったこと、問い合わせの返信が丁寧だったこと、少人数制なので、次に出てくる“外れる確率”が減るだろうということで選んだ。
< 小笠原でダイビングを楽しむための、二つ目の人は“同じチームのダイバー” >
そして、いくらガイドの腕が良くても、小笠原をつまらない海にしてしまうのが、
“同じチーム(または船)のダイバーレベル”
以前の小笠原ツアーで、ベテランガイドさんが
「小笠原には200本潜ってから来て欲しい。そうでないと、本当の小笠原を見せられない」と言っていた。
しかし、どんなに自分が練習して上手になってから来ても、チームに一人でも初心者がいれば、どうしても初心者に合わせた潜り方になる。
今回のチームは、たまたま150~200本ほどのゲストが集まった。
が、レベル制限をしている訳ではないので、「経験本数が10本です」というゲストが入れば、その人に合わせた潜り方になる。
そうなっていたら、“潜れるダイバー”には、本当に悲惨な、つまらない小笠原の海になっていただろう。
しかし、これは自分では選ぶことが出来ないので、なるべく少人数制のお店にして、外れる確率を減らすとか、口コミを見て、上級者向けのところを選ぶしかない。
さらに難しいのは”潜れるダイバー”と”上手いダイバー”は違うということ。
潜れるというのは中性浮力とか流れの中でも動きをコントロール出来るとかの身体的な部分。
しかし、その中には魚に突っ込んでいって逃がしてしまったりという、マナーが悪かったり、魚の見方を知らないダイバーも多い。
他にも趣向の違いというのがある。
上手いダイバー同士でも、大物派とマクロ派では見たいものが違う。
見たいものまで揃って、初めて満足のいくダイビングとなる。
< 小笠原でダイビングを楽しむための、三つ目の人は“自分自身のスキル” >
いくらガイドや同じチームのメンバーに恵まれても、自分自身が“潜れないダイバー”だったら、楽しめない。
自分が楽しめないだけならまだ良いが、同じチームのダイバーの小笠原ダイビングを台無しにしてしまう。
では、どのくらいのレベルなら小笠原が楽しめるかというと、関東近県のダイバーなら、ハードコンディションの南伊豆・神子元を(ギリギリでも)潜れるなら大丈夫。
経験本数は目安にしかならないけれど、
“上達させてくれるインストラクター”と普段ダイビングをしているなら100本位、
“上達させられないインストラクター”や自己流で潜っているダイバーなら200本位だろうか。
ただ、残念ながら経験本数は沢山あっても、びっくりするほど下手なダイバーというのがいる。
以前、あるドリフトで難しいと言われる海でのこと。
そのダイバーは300本の経験本数、自分の器材も持っていて、毎月のようにガンガンダイビングしていて、「先月はタヒチで6種類のサメと泳いできたんですよ~」と言っていた。
が、泳ぐときに水平姿勢も取れず、まるで立ち泳ぎで、もちろん安全停止も出来ず、ずっとフィンがパタパタ動いている…。
当店のゲストから見ても「あの人下手だったね~」というのが一目見て分かる状態だった。
個人で潜っていると、自分が“ダイビングが下手な人”と気付くことはないかもしれない。
現地ガイドさんは「あなたはダイビングが下手ですね」とは(普通)指摘しないし、アドバイスもしない。
また、どれくらい上達するかは、4つの掛け算*1によるので、どんなに“上達させてくれるインストラクター”と潜っていたとしても、上手くならない人は上手くならない(^_^)
*1 上達出来るかを測る掛け算
(自分のセンス × 器材の優劣 × 潜る頻度 × 的確な上達の為のアドバイス)
ダイバーだったら「一度は小笠原で潜ってみたい」と思っている人は多いと思う。
日数も必要なので、休みの都合でそんなに回数は行けないという人も多いと思だろう。
小笠原には体験ダイビングやシュノーケリングで来る人もいて、サービスによっては、その人達もダイバーと一緒のエリアで潜るので、潜れるダイバーにとっては、本当につまらないものを見せられることになる。
小笠原のダイビングを楽しむ方法としては、
“良いガイドのいる店を選び、潜れるダイバーしか船に乗っていない”こと。
しかし、これは現実的には、なかなか難しい。
本当は全てのダイバーが“小笠原の海で満足にダイビング出来るレベル”になってから来れば良いと思う。
現在は現実的ではないかもしれないけれど、現地ガイドさん曰く、昔はそうだったらしい。
あとは先に書いた見分ける方法で、なるべく上級者向けのダイビングサービスを選び、
あとはチームに足を引っ張るダイバーがいないように祈るしかない(^_^)
ダイビングが“危なくてつまらないもの”にならないように、当店のダイビングやブログを通して、少しでも“全てのダイバーがダイビングを安全に楽しめる”ように活動していきたいと思います(#^^#)
~アリエスではコロナ対策をしながら営業をしております。当店のコロナ対策はコチラをご覧ください~
<アリエスはダイビングを上達したいダイバーのためのダイビングショップです>
ダイビングを本当に楽しむために必要なのは、
<本当の上手さ>と<生物を見る楽しさ>だと、アリエスでは考えています。
上手くなれば同じ海に潜っても見られる生物はまったく違います。
ダイビングはただ本数をたくさん潜っても上手くはなれません。
上手くなりたい、きちんとしたダイビングをしたい、
そんなお客様はダイビングツアーの特長をご覧頂き、
当店のツアーにご興味をお持ち頂けたら、ツアー参加の流れをご覧ください。
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