ある日、神子元でファンダイビングをしていた時の出来事。
潜行してまもなく、フィンを引っ張られたので、「あれ、もうハンマー出たの?」と思い振り返ると、そこには泡まみれのダイバーが‥。
見ると、ゲージ付近とファーストステージ近くの二箇所でホースが破裂していて勢いよく空気が吹き出している。
これは誰にでも起こりうるトラブル。
エアが一気になくなりますから、時間の猶予はありません。
こんな時、即座に対処が出来ますか?
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ホースは劣化や傷があると破裂をする事があります。
この破裂をしたダイバーの方の高圧ホースはメッシュの強化タイプのもので、それほど古いものではなく、このツアーの二週間ほど前にもダイビングをしていました。
以前からあるゴムのタイプはひび割れやエア漏れなどが起きるため劣化が分かりやすいものでした。
最近のメーカー標準にもなっている樹脂のタイプはゴムに比べて強度もあり、軽く、エアを通しても柔らかく、優れたホースですが劣化が分かりづらくなりました。
そのため、アクアラングでは3年に1度のホース交換を推奨しています。
アクアラングでは過去にホース内部の樹脂が砕け、エア漏れを起こしたケースが2件報告されています。いずれも7~10年以上使用していたそうです。
3年に1度交換できれば良いのですが、ホースを全部交換すると、それなりの金額になるため、ためらうダイバーも多いでしょう。
何年なら大丈夫と断言することは誰にも出来ませんが、個人的にはアクアラングの事例も含め、最大5年程度使用したら交換したほうが良いと考えています。
傷み具合を知る方法としては、色が変色していることや、新品に比べて部分的に柔らかく感じる部分があるものは、ただちに交換が必要です。
傷む原因としては、傷がつく以外に、経年劣化を早めることとして、バルブを開けたまま(高い圧力をかけたまま、特に暑いところで)長時間置いておく、直射日光の下に長時間置いたり干したりする等があります。
また破裂以外にも、内部の剥がれた樹脂がセカンドステージに詰まりエアが出なくなる危険性もあるそうです(アクアラングの情報は2018カタログより)
ホースが破裂したダイバーへの基本の対処方法としては、
1. 破裂したダイバーにオクトパスを与える
2. バルブを締めてエア漏れを止める
3. 浮上し、水面でオーラルで浮力確保
4. ボートまたはビーチに戻る
この対処方法の中で、
1. 水中でのレギュレータークリアは出来ますか?吐くエアがなかった場合は?
オクトパスを咥えたら強く息を吐き、一呼吸目は水が残っている可能性を考え、ゆっくりと吸う。
吐く息がなかった場合にはセカンドステージの呼吸口を舌で抑え、パージボタンを押す。
3.オーラルでBCDを膨らます事が出来ますか?
インフレーターの排気ボタンを押しながら息を吹き込み、吹き込み終わったら即座にボタンを離す。これを浮力確保が出来るまで繰り返す。
浮力確保の出来るバディにやってもらった方が簡単ですし、自分で行う場合でオーバーウエイトにしているダイバーは水面に顔を出しているのが大変です。
4. スノーケルは装備されていますか?
レギュから呼吸が出来ないダイバーは下を向いて泳げません。
後ろ向きなら顔を出して泳げますが、何度も方向の確認が必要です。
流れが速いドリフトポイントなどではスノーケルを装備していないダイバーも見かけますが、エアがない、漂流などのトラブルにあった際にはあると安心です。
今までの経験上、ホース破裂で一番多いのはエントリー直前。
今回のように水で冷やされ、圧力が低くなる状態で破裂することは稀です。
しかし、実際には起こりました。
インストラクターやガイドと潜っていれば対処をしてもらえると思いますが、バディ潜水や単独潜水をしていた場合は対処出来るでしょうか?
こういった場合に対処出来るのが、グループやバディの価値、役割のひとつ。
また、高圧ホースが破裂したゲージは水没の可能性があり、動作確認をして異常があれば交換して下さい。
レギュレーター等の中圧ホースが破裂した場合も、ファーストステージ内等に浸水している可能性があり、インストラクターに点検してもらうか、オーバーホールに出しましょう。
点検を怠ると、次回以降のダイビングでトラブルが出る可能性があります。
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2018年6月4日(月)
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